海外での労働法・社会保険・税務

アジア各国の労働法・社会保険・税務について

多田国際ナビ

海外労働法と日本の労務法の違いが分かる就業規則の事例

② 多田国際がご提案するのは、日本の就業規則の並びと同じくした現地の就業規則作成です。現地の法律を1つ1つ勉強するのはあまり効率的ではありません。よって、就業規則を作成しながら、日本の労働法と比較し違う部分を理解していただく事が可能となります。

わからないからこそ経験のある現地の専門家と一緒に労務管理を育てていきましょう。

日本の就業規則

第9条(試用期間)
(1)新たに社員として採用した者については、社員としての適格性の有無を判断するため入社の日から3ヶ月間を試用期間とする。ただし、特殊の技能、技術または経験を有する者およびパートタイマー、アルバイトから社員に登用する場合には、試用期間を短縮し、または設けないことがある。
(2)試用期間を満了したとき、次の事由により社員として登用することが適当でないと認められる場合には、3ヶ月を超えない範囲で試用期間を延長することがある。
1.試用期間中に本採用とすることの適否を判断できないとき
2.試用期間中の勤務状況や業務修得能力などを勘案したうえで試用期間を延長することが妥当と会社が判断したとき
(3)試用期間中に、社員として不適当と認められる者には、試用期間中の解雇とする。
(4)試用期間は勤続年数に通算する。
Point! ここが違う!!
日本の試用期間の最長期間は法律での定めはなく1年以内が妥当と言われており、各社3ヶ月から6ヶ月が一般的です。

中国の就業規則

第9条(試用期間)
1.会社は新規採用の従業員に対し、労働契約の期間に応じ、以下の試用期間を設ける。
(1)試用期間の起算日は契約期間の初日とする。
(2)試用期間は勤続年数に通算する。
2.会社が適当と認める場合は試用期間を短縮し、または設けないことがある。

契約期間 試用期間
3ヶ月以上1年未満 1ヶ月
1年以上3年未満 2ヶ月
3年以上、期間の定めのない労働契約 6ヶ月

Point! ここが違う!!
中国の試用期間の最長期間は上記の期間と法律で決まっています。

日本の就業規則

第●条(定年)

★社員の定年は満60歳とし、定年退職の日は定年年齢に到達した日(誕生日の前日)の★属する賃金の締切日とする。

(2)前項の規定に関わらず、定年に達した者でも本人が再雇用を希望し、会社が定める基 準に該当するときは、定年退職日の翌日から引き続き65歳★属する賃金の締切日まで雇 用する。ただし以下の表左欄に掲げる者については、同表右欄に掲げる年齢までとする。

平成18年3月31日までに定年退職する者 62歳
平成18年4月1日から平成19年3月31日までに定年退職した者 63歳
平成18年4月1日から平成21年3月31日までに定年退職した者 64歳

(3)前項に定める再雇用の基準については、労使協定により定めるものとする。

(4)再雇用する場合は、1年以内の期間を定めて雇用契約等を締結する。

(5)再雇用後の職種、労働時間、賃金その他労働条件については、本人の知識・技能・職歴・適性等を総合的に判断し定める。

(6)会社は社員が満55才に達した時点で、雇用延長制度における人的均衡を保つために職務の見直しを行うことがある

中国の就業規則

第●条(定年退職)

1.従業員の定年退職年齢は、男性従業員は60歳、女性管理職(課長以上)は55歳、その他の女性従業員50歳とする(満年齢で計算)。関係法令で別途定めがある場合は、それに従うものとする。

(1)試用期間の起算日は契約期間の初日とする。
(2)試用期間は勤続年数に通算する。
2.定年年齢になった誕生日の当月月末を退職日とする。
但し、退職後会社が引き続きその従業員を雇用する必要があると認め、本人も引き続き就労を望む場合、嘱託従業員として再雇用することがある。

Point! ここが違う!!
日本の定年年齢は満60歳に対し、中国は男性の場 合満60歳、女性の場合満50歳(女性管理職の場合は満55歳)となっています。
日本は、男女雇用機会均等法により性別における 差別は許されませんが、中国では未だに男女間の 格差が生じています。

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